アミと印刷

 地図表現におけるアミという概念を考える時、我々の視覚のあり方を前提にしなければなりません。つまりアミ線を感得する時、露光が関わっているということです。この露光が規則正しい点集合を無意識的に読み取らせ、それが濃度として認識されるのです。この事実から言えることですが、アミによる表現は、印刷の問題を抜きにして語ることができません。凸版印刷技術は進化していますが、アミの線数は120線が限界だと言われています。オフセット印刷でも175線が限界ですし、最高技術のグラビア印刷でも300線です。もちろん印刷には色々な外的要因が影響するため、紙質、版材の問題等を無視するわけにはいかないのですが、良い機材を使えば、大きく差が生じることはないはずです。最近では印刷方式が新たに開発され、周波数変調という特殊技術によって、ミクロン単位のドットを配置することも可能になりましたが、それにも限度はあるでしょう。
 さて、面記号を扱う時、ある疑問が生じます。境界部分をどのように扱うかという問題です。確かに線ではあるのですが、線記号とも言えません。ですから面記号の一部と捉える他ないのですが、線だけで面の違いを認識させることは簡単ではないという壁に当たります。追及し出すと悪循環に陥るので、境界の線を使わないのも一つの手だと言えるでしょう。どうしても使いたい場合は、線種に関する知識を付けておくと便利です。境界が可視的なものは実践を使い、不可視的なものは破線や点線を使うのが慣例です。また、模様の種類を考慮することも推奨されます。というのも、境界を点線で彩った場合、面記号の模様が点で表現されているかどうかが重要になるからです。点線で表現すると見分けがつかない時は、実線にするしかありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です